ヨガ哲学を知りたい!

ソボクな疑問に答えます

みなさまからの質問に 宮崎都城ヨガスタジオリンデン代表の さき がお答えします!

心の奥のモヤを晴らして、ヨガある暮らしを楽しみましょう。



Question
「ヤマ」についてわかりやすく教えてください。


Answer
ヨガを続けていくと、現れるヨガ哲学についてですね。
ヨガ哲学は世界で一番難解とされるインド哲学に根ざしていえるため、とても難しい内容ですよね。
今回は八支則のうちの”ヤマ”について、現代の日常に落とし込んでご案内しますね。


🕊ヤマについて

ヨガには様々な経典があり、その一つである「ヨーガ・スートラ」で登場するのが「ヤマ」です。
ヨーガ・スートラが成立したのはB.C.2-3世紀頃、パタンジャリによって編纂されました。

人間が苦しみを手放して幸せになる方法として、ヨガを伝えている本がヨーガ・スートラです。
ヨガの説明だけでなく、ヨガを深めていくステップが残されています。
まさに、ヨガのマニュアルのようなものです。

ステップは8段階に分かれており、八支則と言います。
「ヤマ」は一番最初のステップであり、ヨガを深めるにあたっての基礎です。

「ヤマ」は禁戒であり、自分がつながる相手に対してどういうことをしてはいけないかという道徳についてを伝えています。



🕊ヤマは5つある

ヤマについての5つを説明していきます。

1:アヒンサー:不殺生・非暴力

2:サッティヤ:嘘をつかない・真実をいう

3:アステーヤ:盗まない

4:ブランハチャルヤ:禁欲

5:アパリグラハ:むさぼらない


📖1:アヒンサー:不殺生・非暴力

行為だけではなく、発言や心の中において憎しみなどの暴力的な想念を持たぬことも指します。
ここで注意なのが、怒りを持つことを禁じているのではなく、その念をほっておくのではなく消化することを重要視しています。

ヨガをしているとベジタリアンとなる方もおりますよね。
その道徳観はアヒンサーに基づくものかもしれませんね。

とはいえ、例えばですが、ベジタリアンを貫くことで家族の関係を傷つけてしまっては本末転倒です。
アヒンサーに反してしまいますよね。

自分と誰かの一線だけのアヒンサーを考えるのではなく、自分と自分以外の繋がり全てにおいてアヒンサーでいることは非常に難しいです。
だからこそ、実践のしがいがある教えと感じます。


もっとも重要とされるヤマです。
嘘も方便と例えられるような、他人を傷つけないためにする言動は良しとされるケースもあります。

📖2:サッティヤ:嘘をつかない・真実をいう

正直でいることが大切だという教えです。
なんでも思うように言えば良いということではなく、調和があるよう知恵を働かせることが必要ですね。

事実を事実として見ることのできる心を鍛えることも重要です。
私たちは他人の行為を自分の主観で判断してしまうことがあります。

例えば、「あの人は私を睨んでいる」と思ったとして、その事実は目を細めた相手は太陽が眩しかっただけで、睨んではいなかった かもしれません。
このように主観によって事実を事実として見れていないことがあるのではないでしょううか?

正直でいること、真実を語ること、のためには、事実を事実として捉える心の鍛錬が必要です。





📖3:アステーヤ:盗まない

お金や物を盗まないことだけではありません。
時間や実績についても同様に盗んではいけません。

例えば、ヨガのクラスを10分延長してしまうことは生徒さんの時間を盗むことになるので、アスティーヤに反しますね。(すみません、私よくオーバーしています。。)

他にも、映画館で大きな声で話すことは他人の経験を盗むことにつながりますね。



📖4:ブランハチャルヤ:禁欲

そのままの意味なんですが、これは時代と状況が異なるので解釈が難しいところですね。
現代においては、不適切な関係を持たないという意味や、愛のない関係は持たないというニュアンスでしょうか。いずれもアヒンサーがベースに必要ですね。




📖5:アパリグラハ:むさぼらない

快楽のままにむさぼらない、執着しないという意味です。
無いものねだりではなく、今に感謝をするような教えにも繋がります。

例えば、チョコレートがやめられない。というのは、チョコへの執着です。
チョコをこれ以上食べたくない意志があるのに、「食べたい」という快楽を求める感情をコントロールできていない状況ですね。

ヨガには、感情をコントロールして、心地よい選択肢と繋がるために、今ここに集中することで執着を打ち切る瞑想という修行がありますね。



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ヨーガ・スートラより八支則のヤマについてご紹介しました。
いかがでしたか?

親に言われていたような簡単なことでもあり、日常生活においては難しいことでもありますよね。

ヤマを徹底して生きる方法もあれば、ヤマを参考に自分の心地よい道を選ぶ方法もあります。
大切なのは、自分にとって何が心地よいかを知ることと選ぶことではないでしょうか。

いずれその自分に対する愛が、全体へ向いて世界の調和へとつながると私は信じてヨガを続けようと思います。



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神奈川県 茅ヶ崎市 出身 2020年宮崎県へ移住

 ▷プロフィール
20歳でヨガに出会う。
南インドのヨガ道場で、ヨガによる内観を体験し、探し求めていた 心を潤す豊かさ を受け取る。

湘南茅ヶ崎でヨガクラスをスタートし、2021年より第二の拠点として宮崎県にて全米ヨガ資格取得スクールを開校する。

 伝えているのは、自分にくつろぐ感度を拡大させる「暮らしの選択肢」としてのヨガ。
医療関係者に定評あるOMYOGAスタイルによる、解剖ベースのアーサナを入り口に、内観しやすい導線づくりを大切にしている。
 
\ヨガのここが好き/
 ・外側に求めがちな心のヨリドコロは、自分自身の内側にもあると意識を変えてくれたこと
 ・愛 を体感できること
 ・自分で道を選択する力を宿してくれるところ